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1,腹 水 2,食道静脈瘤 3,肝性脳症
1,腹 水
肝硬変で肝臓の機能が低下すると、腹水やむくみが起こりやすくなります。
腹水がたまると、お腹がふくらんで、いわゆる「カエル腹」になり体重が増加します。
足がむくみ、オナラが出やすくなります。
a,なぜおこるか?
肝臓で作られるタンパク成分、特にアルブミンが血液中に減少した結果、浸透圧の関係で
水分が血管から、にじみ出て腹腔にたまるのが原因とされています。
※タンパク質は、アルブミンとグロブリンに大別され、アルブミンは肝臓で作られ、グロブリンは
リンパ球で作られます。
肝臓に障害があると、アルブミンが作られないで低下し、替わりにグロブリンが増加します。
総タンパクのうち60%をアルブミン、40%をグロブリンがしめます。
b,症 状
腹水は肝硬変を知る上で、大切な指針となります。
見た目でも多少わかりますが、腹部エコーでの検査なら、どの程度腹水がたまっているか
はっきりとわかります。
c,日常気を付けること
1,安静にし肝蔵、腎蔵への血流量を増す。
2,力んだり、重たい物を持たない。
3,食事に注意すること(1日の塩分は5g以下に)
4,体重の増加に注意すること、出来れば腹廻りの測定も習慣つけましょう。
5,お薬の併用を(利尿剤)
2,食道静脈瘤
食道や胃の内部を内視鏡で見ると、食道や胃の粘膜の下にある静脈の血管が、でこぼこに
膨らんで蛇行し瘤状になっている状態。
この静脈瘤が破裂すると大量出血を起こし、死に至ることもあります。
a,症 状
静脈瘤が出来ても、痛みや違和感は有りません。ただ破裂すると大量出血になります。
出血には、吐血と下血(黒いコールタールのような便)があります。
破裂が起こると、出血によるショックを起こすことに加え、次のような危険性が有ります。
b,肝不全の危険性
肝硬変の肝臓は、もともと流れ込む血流が減少しています。
静脈瘤による大量出血は、さらに血流の減少をまねき、肝臓の働きを極端にわるくします。
この時期を代償肝硬変といいます。
c,肝性脳症の危険度
食道や胃の大量出血は、腸管に流れ込みます。
血液のタンパク質からは、大量のアンモニアが発生します。
アンモニアは肝臓で解毒されずに、血流にのって脳にいきます。
その結果、アンモニアの毒性によって重度の肝性脳症が起こる危険があります。
d,なぜ起こるのか?
イ、門脈
肝臓に流れ込んでいる血管は、2本あります。
肝動脈と門脈(静脈)と呼ばれる2本の血管です。
肝臓に流れ込む血液の80%は、門脈を通っています。
肝硬変で硬くなった肝臓は、門脈に多大な圧迫を加えており、血流の悪い状態です。
ロ、バイパス
流れが詰まり、行き場のない血液が門脈にたまります。
その血液は、なんとか心臓に戻るために、新しい経路を探しはじめます。
そして、普段なら血液量の少ない細い血管が、バイパスとして利用されます。
主に、食道、胃、へそ、直腸などにある静脈がバイパスとして使用されることが多いです。
ハ、静脈瘤
普通なら少量しか流れない血管がバイパスになるのです。
急に大量の血液が流れるようになると、血管は蛇行するように膨らんだり、血管壁が
デコボコになって瘤の様になります。 これが静脈瘤です。
ニ、日常生活
1,定期的に検査を受けること。
静脈瘤は、出来たとしてもすぐに破裂するものでは有りません。
予防的な治療を行い、未然に破裂を防ぐことが大切です。
2,力んだり、重い物を持たない。
3,出血したときは、かかりつけの病院へすぐいくことが必要です。
4,潰瘍やびらん(ただれ)にも注意しましょう。
胃や食道の粘膜の血流が悪くなっているため、この部分に潰瘍やびらんが出来やすく
なっています。そのため、出血の原因になることも少なくありません。
※定期的に内視鏡検査を受け、潰瘍やびらんを早期発見し治療しましょう。
3,肝性脳症
肝性脳症は、肝臓機能の極端な低下によって、意識障害や精神症状がおこるものです。
a,肝性脳症の症状と程度(昏睡度)
| 昏睡度 |
精神症状 |
参考 |
| 1 |
夜と昼の取り違え
陽気な状態で、ときに沈み込む
生活がだらしなく、気にとめない |
そのときは、気づかないことが多い |
| 2 |
時や場所がわからなくなる
物を取り違える
お金をはく、化粧品をゴミ箱にすてるなどの異常行動が見られる。
ときに眠りがちの状態 (普通の呼びかけで開眼し会話ができる) |
興奮状態が無い
尿失禁が無い
羽ばたき振戦あり |
| 3 |
興奮状態になり、あらゆることを口走る、
むやみにおびえたりする。
ほとんど眠っている。
外から刺激で目を開くが、医師の指示に従わ ない、また従えない。(簡単な命令には応じる) |
時や場所がまったくわからなくなる。
羽ばたき振動戦あり |
| 4 |
昏 睡(完全な意識の消失)
痛み刺激には、反応する。 |
刺激にたいして払いのける、顔をしかめるなどが見られる。 |
| 5 |
深い昏睡状態になる
痛み刺激にも反応しない。 |
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b,なぜ起こるか
通常アンモニアやメタンなど腸内で発生した有害物は、肝臓で分解され尿素として
排泄されます。
しかし肝硬変にかるとアンモニアなどを分解する肝機能が低下し、血液中のアンモニアが
増加します。
それに加え門脈の圧迫のため、バイパスから直接心臓に流れ込んだ血液も脳に流入します。
その結果、その毒性により脳細胞に障害が起きるのです。
c,症 状(あくまでも目安です。医師の指導を受けましょう)
血液検査でアンモニア濃度を測定します。(正常値 30〜80)
又、神経症状としては、手を前方に伸ばしたときに、鳥が羽ばたきするように震えるが起こる
のが特徴です。治療は、タンパク質の制限と薬物療法です。
肝硬変にも肝臓のまだ機能している状態の「代償期」と完全に機能をしていない「非代償期」に
分けられます。
よく「肝臓病なら良質のタンパク質の摂取」といいますが、それは「代償期」までです。
肝性脳症などの症状のあるときは、タンパク質摂取を制限されます。
d,日常気を付けること
1,安静にし肝臓、腎臓に流れる血流量を増やす。
2,食事に気を付ける
タンパク質の摂取を控える
3,腸内の有害な細菌を押さえる
アンモニア生成吸収を抑える。・・・・お薬(モニラック)で排便を促す。
アミノ酸製剤の点滴又、内服(医師の指導を受けること)
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